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しかしこのように因果関係の存在を100%認めた場合には困つた問題が起こる。それは若しもわれわれが 因果関係の存在を100%信じた場合には、人間が自分自身の意思に基ずいて自由に行動する能力が なくなるという問題である。 何故かというと若しも現在が過去によつて縛られており、未来が現在によつて縛られているとするならば、 この世の中の一切が過去によつて縛られていることとなり、この世の中において人間の自由は完全にない ことになつてしまう。 事実、欧米の哲学においても人間の自由が認められた場合には、人間の行いが過去によつて決定されて いるという決定論は絶対に成立せず、また逆に人間の行いが過去において既に決定されているという決定論に したがえば、人間に関する自由論は絶対に成立しないということが実情である。
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