| 「四諦の教え」は仏教の理論的な側面であるが、仏教が「四諦の教え」の中に「集諦」の立場を持つ以上、
仏教哲学は物質的な側面からも当然考えられる必要がある。そこで登場する思想が「因果の理法」である。
| 仏教の立場で問題を考えるならば、この世の中は決して観念論的な思想だけの世界ではなく、同時に
物質的な実質の世界でもある。そして其処においては自然科学で説くような原因結果の関係が100%
支配している。しかも仏教ではそのような因果関係は単に物質世界だけではなく、精神的な世界にも
行いの世界にも行き亘つていることを主張している。
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言い換えれば宇宙の原則に従つて生きている人は必ず幸せとなり、宇宙の原則に逆らつて生きている
人は一分一厘の狂いもなく不幸せになることを主張する。
そして一般社会において悪いことをしている人々が幸せそうに見えたり、善いことをしている人々が
不幸せそうに見えたりすることは、
原因があつてから直ぐ結果の出る場合と、
原因があつてから暫くして結果の出る場合と、
原因があつてから非常に長い時間が経つてから結果が出る場合と,
原因結果の間には
短い、
ある程度長い、
非常に長い
という三種類の違いがある処から、原因結果の関係がないように見えるだけのことであつて、
因果関係の存在を否定することが完全に拒否されている。
(西嶋(愚道)和夫)
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