時事の見方  

2006.6.18

***** 福井日銀総裁の村上ファンド出資について *****
 問題点は福井日銀総裁が村上ファンドに個人資金を拠出したが、総裁就任時
に解約せずに継続し、日銀が量的緩和を廃止する方向を発表する1ヶ月前に解
約していることでインサイダー疑惑が持たれています。
<質問>
    所謂、梨花に冠を翳さずの精神から言えば、やってはならないことだ
と思うのですが、ご本人は辞任する意向ではないと言っています。
     福井総裁の品格についてどのように思われますか。
     公職のトップがこの状態では情けないと思うのですが小泉首相は問
題は無いと静観しています。9月に辞めるので波風を立てないようにと
の思いでしょうか。
<回答>
小生が大正自由主義の最中に受けた自由主義的な教育の影響を、未だ
に数多く身心の中に残して おるためか、皆様の御持ちになる考え方と大
分食い違う面もあるように思いますが、それぞれ幼年時代に受けた影響
が、一生の考え方を決める面があるように 思いますので、小生の実際に
感じております感想を,有りの侭に申し上げて置きたいと存じます。
*福井日銀総裁の村上ファンド出資について
私はこの事件は、政治問題として考えた場合、何の問題にもならない
事件であると見ております。
何故かと申しますと、(1)日銀総裁がファンドに出資した時期は、
総裁が社会的な地位を持たない浪人時代であつたということ、(2)日
銀総裁が浪人中 に、自分がやがて日銀総裁になるということは、予測
出なかつたということ、(3)日銀総裁は総裁就任以前に行つた投資物
件に付いても、一切収入を放棄 しなければならないのか、というような
問題について、考えて見なければならないような問題があるように見て
おります。
***** すかいらーくのMBOについて  *****
  東京スタイル、ポッカコーポレーション等、経営陣が自己企業を買収し、非
公開化を行ってきました。
  <質問>
松下幸之助氏は「企業は社会の公器という認識で経営に取り組まな
ければならない。」とされています。
      MBOを行った企業は、長期的な戦略が立てられる。経営の自由度
を高められる。等々一見前向きな理由を言っています。しかし、外部
からのチェックがなくなる弊害があります。
      外国資本からの逃避が根底に有るようですが、これらの経営者の考
え方についてどう思われますか。
<回答>
すかいらーく、東京スタイル、ポツカコーポレーシヨン等の資本家が、
MBOを行って個人資本の安全を図ろうとしている行為は、現在の資本主義
経済における私有財産制の原則から考えて、何ら非難される性質の行為
ではないという見方を持っております。
松下幸之助氏の企業に対する見方は、勿論企業家としての優れた意見
として尊敬致しますが、あらゆる資本家に対して期待の出来る原則では
なく、それだけに 松下さんの偉さがはっきりして来る事例であると思い
ます。
*****  シンドラー社の対応について  *****
  同社は事件が報道された直後、人身事故に対する責任回避を強力に主張して
いました。
<質問>
      その後、次々と同社の人身事故の事例が判明し、設計上安全に対す
る配慮が欠けているとの疑い出てきています。
       製造物責任法では企業が責任が無い旨を立証しなければならな
いのに、パートナーである保守点検会社と対立する姿勢です。
       このような会社が世界で業界2位の業績だと聞いて驚いている
のですが、建築業界がコスト意識が強すぎて安全に対する配慮が欠
落しているのでしょうか。
<回答>
同社の事故に対する対応の仕方には、資本家としての、或は企業
家としての責任感が、全く感じられず、資本家としての、或は企
業家として完全に失格であるという見方をしております。
従来日本の建設業界には、公正に対する良心的な見方が欠けて
おり、それが工事の落札についても、当然のことのように談合が
行われていた事実の中に、現れて来ているように見ておりますが、
遅ればせながら少しずつでも改められていることは、日本の国に
とって大変良い事であると感じております。
私は指導原理 の正しくない企業は、徐々に滅びて行くという見
方をしております。